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この度、副業の一環として Cocoda というサービスを提供している alma 株式会社のデザイン顧問に就任しました。

Cocoda とは?

Cocoda は「Designer’s hub」をコンセプトに掲げたオンライン上でウェブデザインのスキルを身に着けることができる、実践型のウェブデザイン学習サービスです。2018年のサービス提供開始以降、現時点(2021年1月)で2万人以上の方にご登録いただいています

Cocoda – あなたがクリエイターでいられる場所

Cocoda(ココダ)は、デザイナーに知見と経験を提供するコミュニティサービスです。UIUX・グラフィックなどの実践的なデザインコンテンツに取り組んだり、デザイナーを求めているチームのプロジェクトに参加したり、その活動をポートフォリオとしてまとめることが出来ます。

Cocoda が解決したいウェブデザイナーの課題には以下のようなものがあります:

  • 初学者で、UI デザイナーや UX デザイナーになりたいけど、何からはじめていいかわからない
  • 今後のキャリア形成に向けて、自身のデザインスキルを磨き続けることができる場がない

特に(2)に共感いただいている方々が多い印象を受けます。といいますのも、過去にこんな声がありました。

周りに関われるデザイナーが少なく学ぶ環境も無いので、心理的・能力的に不安

周囲のデザイナーに対する理解が少なく、自分が満足できる環境で働けていない

オンライン上ではありますが、他のウェブデザイナーと自分を対比させることで刺激を受け、デザインを学ぶことができることが、このサービスの特徴です。

また、国産のサービスとしては珍しい、デザイナーのポートフォリオ作成も可能になっています。自分がデザインしたものをポートフォリオとして公開したい、公開する場が欲しいと言ったインサイトが多かったためです。ポートフォリオといっても、表面的なアウトプットだけではなくどのような開発工程で、周囲とどのようなコミュニケーションを取りながら自身の価値を発揮できたのか、といった表面的なスキルだけではない要素にも注力できるよう、最近では「Cocoda Gallery」というオンライン上のデザイン展を開催しています。

Cocoda! Gallery

知られざるデザインの裏話」を集めたオンライン上のデザイン展

結果としてデザイナー自身もアピールポイントが格段に増えます。これが正に alma のビジョンでもある「デザイナーの創造性を開放させ、クリエイティブにいきていける環境」を整えることにも繋がっていきます。

デザイン顧問として何をするの?

…とここまでデザイナー向けに提供している Cocoda についてご紹介しましたが、alma ではもうひとつ、昨年の7月にリリースされたばかりの法人向けの「Cocoda Team」というサービスがあります。自分は、主にこの Cocoda Team の戦略デザインとサービスデザインに関わっています。

Cocoda Team

チームに必要なデザイナーを27,000人の登録者から即時に発見。巻き込むための手間がかかる部分はCocodaTeamにお任せ。お試し採用から始まる新しい形のデザインチームづくりサービスです。

Cocoda Team が解決したい課題には以下のようなものがあるのですが、先ずはここの PMF(Product-Market FIt)を見極めようとしているステージにいます。

  • デザイナーを採用したいけれど、採用活動そのものに工数をかけられない
  • 応募があったとしても、自社とのフィット感が測れない
  • デザイナーの母集団がどこにいるのかわからない

コンセプトは確率されつつあるものの、どんなに素晴らしく見えても適切なマーケットやターゲットをみつけることができなければ、その後のグロースに向けたプロダクト開発にさえ辿り着くことはできません。自分はここのターゲティング戦略と、セグメントごとのペイン抽出、PSF(Problem-Solution Fit)を検証するための MVP 構築をサポートしています。

Cocoda Team の最大の強みは、ソリューションの一環として上記の国内最大のデザインコミュニティサービス Cocodaと連携することで、2万人以上のデザイナーが在籍する母集団の中からプロジェクトにぴったりなデザイナーをアサインし、チームを立ち上げることができることです。

ここまでは他の制作会社の何の変わりもないように思うかもしれませんが、Cocoda Team が目指すところはそこではありません。最終的には、お試し採用として長期雇用につながるようなプラットフォームに進化する青写真を描いています。これは、デザイン組織を立ち上げたい、強化したいと言ったった企業の課題を解決するために掲げているバリュープロポジションです。

デザイナーは、企業のデジタル・ドランスフォメーション(DX)を成功させる上で重要なポジションを担います。日本企業における DX 推進の成功率は7%とも言われています。成功のカギは、デザイナーの強みでもある「共感力」です。

非接触・非対面のやり取りが広がると、一般的に温かみのある人間関係を維持するのが難しくなる。仕事上の信頼関係にも影響することになる。エンパシーの役割を、デジタル化の動きに組み込んでいくことが重要だ。(中略)顧客に寄り添い、ニーズを親身になって受け止めることで、人にやさしいデジタルの製品やサービスが生まれることになる。

まだ、スタートラインに立ったばかりのサービスですが、Cocoda Team が解決したい課題や、思い描いでいる世界にご興味がある方は、サイトでも SNS でも構いません、お気軽にご連絡ください!

なぜやろうと思ったのか?

自分のこれまでのデザイナーとしのキャリアを振り返ってみたときに、Cocoda 並びに Cocoda Team なら未だに健在の課題を解決できると思ったためです。当時はこんな悩みがありました。

  • デザイナーとしてこれからどのようなキャリアを歩めばいいかわからない
  • デザイナーとしてスキルアップできる場がわからない
  • 転職候補先企業での働くイメージが持てないため決断になかなか至らない

自称国内で最も古いデザイナー向けのコミュニティ UX Tokyo の立ち上げたときも、多くのデザイナーが参加し、情報交換が活発でした。同時にイベントも頻繁に開催し、リアルでもどうようの場を設けるようにしていました。現在はデザイナー向けのコミュニティがどんどん立ち上がり、ウェブメディアやブログの記事も豊富で、イベントも多いときは月に4、5本開催されていたりします。

それだけ需要があることの裏返しです。UI デザイナーや UX デザイナーの人口が増えれば増えるほど、自分と同じ課題に直面する可能性があります。そのときに、多世代のデザイナーが自然に集まるサードプライスを提供することができれば、世の中はもっと良くなると思います。その実現に最も近いのは Cocoda /  Cocoda Team だと思っています。そして、デザイン顧問としてこれまでの UX デザイナーやプロダクトマネージャーとしての経験を活かすことができるのなら、これ以上の幸せはありません。これからは、Cocoda Team のデザイン顧問としてもよろしくお願いいたします!

プロダクトマネージャーの極意

Pivotal Labs で働いて4年が経とうとしています(自己紹介ページ)。本題に入る前に、Pivotal Labs という会社を知らない人が大半だと思うので、弊社のこちらのブログ記事に詳しく書かれていますので、ご参考ください!

Pivotal Labs はクライアントから依頼を受けて、ソフトウェアを開発しています。しかし、受託開発を行っているわけではありません。私達のゴールは、案件終了時にはクライアントが自分たちのみで持続的に良いプロダクト開発のプロセスを継続することができ、かつ新しいメンバーにその手法を教えることができる状態になっていることです。

Pivotal Labs のプロダクトマネージャーとしての経験は非常に貴重で、今後の自分のプロダクト開発との向き合い方を改めてくれたような気がします。この学びをプロダクト開発に携わる、主にプロダクトマネージャーのみなさんにご紹介したいと思い、この記事を書いています。この会社に入った当初は働き方含めてすべてが新しくて、軽いパニックになっていたのですが、その中でもとびっきりの学びをひとつだけ。それは「何を作るかよりも、何を作るべきではないのか、という視点に比重を置いてプロダクトを開発すること」です。

計画は信頼できなくなる

VUCA ー Volatility(変動性・不安定さ)、Uncertainty(不確実性・不確定さ)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性・不明確さ)時代の到来とよく言われています。様々な業界、業種、組織、文化をお持ちのクライアントとお仕事をさせていただいていると、本当にその通りかもしれないと実感することが多々あります。同僚とも話していて感じたのは、これまでの経営哲学は結果を予測可能にするために計画とコントロールを重視してきたが、変化の早さが最大の脅威となったとき、計画や予測は信頼しにくくなる、ということです。それはとても身近な問題として、表面化してきているように思えます。現に、PDCA について指摘されているこちらの記事はとても腹落ちしました。

PDCAが前提としているのは、あくまで “想定外のことが起きない” 世界。つまり、「常に安定しており、かつ心理や感情など人間的要素が関わらない環境」の中で継続的に改善を繰り返して品質を高めていくというシーンで使うのであれば、確かに有効なのです。しかし、“いつも想定外のことが起きる” “昨日と今日で状況が変わる” といった「先がまったく読めない」環境では、そもそも最初の「P(計画)」の立てようがありません。そこでPDCAにこだわりすぎると、かえって物事が前に進まなくなる原因にもなり得るのです。

そのため、新規事業であれ、新しい機能開発であれ、プロジェクトの上流で市場調査やユーザー調査の結果をもとにした要件定義に膨大なコスト(時間や予算)をかける傾向にあります。なぜなら、失敗するリスクを避けるためです。

ところが、時間の経過と共に変化の早さに対応することが困難となるため、後工程にしわ寄せが生じてしまい、プロダクト開発そのものがコントロール不能となってしまうという別のリスクが姿を現します。そのため、「この先の全体像が見えなくて不安」「どんなモノがいつできるかわからない」と言った心配が絶えなくなります。

プロダクト開発は賭けである

プロダクト開発は賭けのようなものです。それは避けられません。なぜなら、世に出さないとわからないことが多いからです。できることは、賭けを小さくして失敗するリスクを可能な限り低くすることです。

多少編集しましたが、ぼくが尊敬する上司の言葉です。ここで記載の失敗するリスクとは、ものを作るまでの時間に対して間違ってしまうものを作ってしまい、結果としてユーザーに使ってもらえないリスクのことを指します。小さな賭けで、小さな成功を積み重ねることが、現代のプロダクトにおける生存戦略なのかもしれません。

Pivotal Labs は、Lean XP という開発手法を用いて上記の実現をサポートしている会社です。そのような働き方を4年も続けていると、自分の中でプロダクト開発に対する価値観が変わっていることがわかりました。これまでは、誰に何をどのようにプロダクトやサービスを届けるべきなのかを強く自問しながらプロダクトデザインやプロダクト開発に携わってきました。

ところが、Pivotal Labs のミッションである『Transforming How the World Builds Software(世界中のソフトウェア開発そのものを変革する)』を体現するためのアプローチや手法を学んでいく中で、徐々に自分のとってのプロダクトマネジメント論が確立されていきました。

 

ぼくが考えるプロダクトマネジメントとは、仮設検証という小さな賭けを繰り返しすることで「つくるべきではないもの」は何かという学びを最大化し、失敗による被害を最小限に留めてプロダクトを成功させること。そして、実現に向けてチームの強みを活かしながら、ユーザーに価値を提供し続けることができるような組織文化を浸透させること。

 

プロダクトマネージャーの Job Description(職務内容)は様々で十人十色ですが、ぼくが大切にしているプロダクトマネジメントはこの通りです。今の会社には、本当に感謝しています。

何を作るべきではないのかを考える

話を戻しますが、Lean XP の実践的なアプローチやマインドセットはこれまでのブログ記事などでもご紹介していきましたが、本質にあるのは「何を作るかよりも、何を作るべきではないのかに比重を置いてプロダクトを開発すること」です。世の中的にみても、同じ思考に傾いてきている気がしなくもないです。

当時話題になった、Microsoft Work 2000 の UI

当時話題になった、Microsoft Word 2000 の UI

よくあるプロジェクトのケースだと、要件をできるだけ盛り込み、完成形と呼ばれるアウトプットが始めに描かれることが多く、あとはその実現に向けて「どう作るか」という思考のみが働き、約束という名の計画が練り上げられていくことが多いようです。

ここでの落とし穴は2つあります。

  1. 一度決めたアウトプットに対して疑いを持たなくなること(持つことができないこと)
  2. 計画通りに行かないとコントロール不能になり炎上すること

Lean XP ではこの落とし穴にはまらないように、開発をしながら先行してユーザー調査を繰り返し、想定されるアウトプットに対しての評価を元につくるべきではないもの(機能含む)を特定し、排除すること&新たなる課題やソリューションの種を拾いながら検証済みのモノを開発します。結果として、より良いモノが生まれやすくもなります。

下記のアーミーナイフの図がとてもわかりやすいです。右が必要だと考えている最終形のアウトプット、左は実際にユーザーが求めている理想的なモノの対比です。

Copyright (c) Anton Nikolov 2017

つまり、先に作る予定のモノは、必要であることがわかっている物のみに絞られていきます。これを次々と繰り返すことで、何を作るべきか、必要なもののみを積み上げた理想形に近づけることができます。

どう作るかにプロダクトの運命を委ねない

完成形は存在しないと思っています。それは、サービス提供者側が勝手に考えたアウトプットにしか過ぎません。重要なのは、ユーザーが頭に描いているアウトプットなのではないでしょうか。

生活様式が変わったり新しいサービスが次々と登場する世の中において、変化が早いのは当然だと思っています。そして、計画や予測は信頼しにくくなるのは当たり前だと思っています。だからこそ、賭けに出る姿勢(アプローチ)が必要なのです。

Lean XP は奥が深く、現代に求められている開発手法だとは思いますが、他の開発手法と比べて最も優れているとは思っていません。そう言ってしまってはもともこうもありませんが、プロダクトの運命を「どう作るか」に委ねるのではなく、「何を作らないで、何を作るべきか」に全ては掛かっているのです。

最後に…Pivotal Labs Tokyo ではプロダクトマネージャーを募集しています(2020年8月時点)もしご興味があれば以下のリンクよりご応募いただくか、このサイトのコンタクトフォーム経由でぼくの方までご相談ください!お待ちしてます。

Product Manager: Pivotal Labs (VMware Tanzu) in Tokyo, Japan | main

プロダクトマネージャー Product Manager (Pivotal Labs) VMware Pivotal Labsについて1989年に設立されたPivotal Labsは、数々の大手企業に対してアジャイル型ソフトウェア開発のコンサルテーションを提供してきました。2019年にはVMwareの一部となり、今後はそのビジネスをさらに拡大、加速させていきます。 求める人材 …

約2年ぶりの、久々の投稿です。これよりも前の記事は、旧ブログ「UXploration」にあります。この空白期間、自分は Pivotal Labs Tokyo というアジャイル開発コンサルティング会社でプロダクトマネージャーとして仕事をしています。今も変わらずにプロダクトマネージャーとして楽しい1日を送っています。

よく活動を休止していたバンドが充電期間を得て復活!というニュースを耳にしますが、この記事をいま書くにあたって同じような心境にいる気がします。言い過ぎかもしれません。この2年間はもちろんのこと、社会人になってから10年以上のキャリアを振り返ってみて、スティーブ・ジョブス氏が口にした、Connecting the Dots を実践してみようと思ったことがきっかけで、いまこの記事を書いています。

社会に出てから今日までの過程で、自分が辿り着いたひとつの結論は、UX デザイナーからプロダクトマネージャーへのキャリアパスは、ありと言うこと。この先は、デザイナーのキャリアパスの先にあるものはなにか、という問いに対するひとつのアイディアになればいいな、と思っています。

これまで歩んできたキャリア

ざっくりまとめると、こんな感じです:

  1. UIデザイン:バナーや特集ページなどをデザイン
  2. IA(インフォメーション・アーキテクト):特集ページやウェブサイトの画面設計
  3. UX デザイン:ウェブサイト全体のリニューアルとプロジェクトマネジメント
  4. 経営企画:新規事業の立ち上げ
  5. UX 戦略:ユーザー視点におけるサービスの中長期戦略設計

詳細は自己紹介ページに掲載しています。

About Me | mariosakata.com

Hello. I’m Mario Sakata, Product Manager and UX Designer who enjoys working as much as playing. 東京在住のプロダクトマネージャー兼UXデザイナー、坂田 一倫(さかた かずみち)の自己紹介ページです。

いま振り返ってみるとプロダクトやサービス開発の上流へと上流への登って行っている気がします。

  • ウェブサイトのレイアウトや構造を設計していると「誰のために」つくるべきか?という問いにもっと関わって行きたいと考えるようになり、
  • UX デザインを基軸としたリニューアルを担当していたときは「なぜ」つくるべきか?という問いにもっと関わって行きたいと考えるようになり、
  • 新規事業をゼロから立ち上げた際は「正しいもの」とはなにか?という問いに関わって行きたいと考えるようになり、

ウェブサービスの中長期戦略を設計していたときは「どのように」つくるべきか?つくり続けていくべきか?という問いに関わって行きたいと考えるようになった。これは考えるときの癖なのですが、この頃から WHAT? FOR WHOM? WHY? HOW? と自分自身に問うようになり、この問いへの最適解を追求し続けたいという想いがあって、いまに至ります。

キャリアチェンジの火付けとなった(苦い)思い出

今日、サービスデザインの普及によってビジネスとデザインが少しづつ融合し始めているように思います。そのハーモニーは、自分は当時から特に意識していたこともあって、いまとなってはとてもワクワクしています。しかし、ここにくるまではデザイナーとしてのキャリアが最も長かったこともあり、ユーザー視点の重要性を強く主張しすぎるあまりに、「ビジネス」とよく対立することがありました。

そして、キャリアのスタートは、組織体系として事業を横断してプロジェクトにコミットしていく、いわゆるコストセンターとして機能する横串組織に属していたため、制約がある中で自身の価値を発揮することができていないと、自分を攻めたときもありました。

  • ユーザーリサーチを実施するための時間とコストは確保できているのか?
  • この機能は本当にユーザーのためになるのだろうか?
  • リリースした後のユーザーの反応はちゃんと見ているのだろうか?

このような問いが常に頭をよぎり、敵対的、反抗的、と言われてもおかしくないコミュニケーションが続いていました。多分、多くの人に「あいつ、面倒くさいやつだな」と裏で言われていたんだと思います。ところが、いま思い返すと、自分自身がコミュニケーション先の相手のことを理解しようとしていなかったことに後になって気づきました。

そこで自分は閃きました。自らが事業側にキャリアチェンジをしてプロダクトやサービス開発に関わっていけば、その理由がわかるかもしれない。それがきっかけとなって、プロダクトマネージャーという仕事に出会ったのです。

プロダクトマネージャーとしての脳トレ

改めて、自分は今、UX デザイナーからプロダクトマネージャーにキャリア転換すきっかけとなった、サンフランシスコに本社を置く Pivotal Labs Tokyo と言う会社に勤めています。詳しい内容は Pivotal Labs Tokyo のブログ「Product Run」を覗いてみてください。

自分がこれまで出会うことがなかった、Pivotal Labs が推奨している Lean XP というソフトウェア開発のメソドロジーは、自分がこれまで抱いていた課題感を払拭してくれた。特徴としては以下のようなものがあります:

  • ビジネスとユーザー双方の視点から解決すべき課題の優先度をつける
  • 解決すべき課題は、ユーザーの観点から特定する
  • 優先度はビジネスバリューが高い・低いに加えて ユーザーバリューが高い・低いで考える
  • 優先度が高く、かつ自信があるものから開発を着手する
  • 開発を小さく進めてリスクを最小限に抑える
  • ユーザーからのフィードバックをもとに続けるか/見直すか/止めるかを判断する

Pivotal Labs のプロダクトマネージャーはざっくり説明すると、ビジネスに責任を持つ人で、ビジネス上の課題を解決するためのプロダクトとはなにか、というマインドを常に保つ必要があります。このマインドへのシフトは現在も進行形だが、最初の1年よりも大分慣れてきました。「デザイナー歴が長いのに、いきなりキャリアチェンジをして苦しくない?」これはよく聞かれる質問ですが、もちろん、一人でなんとかなるような仕事ではありません。周囲の助けがあって、支えられてきている。でも、いいものを作りたいという一心でキャリアを歩んできた結果、ここにいるのだから、全然苦ではないです。

終わりに

Pivotal Labs のプロダクトマネージャーとして働き初めて約2年、過去に自分が直面していたビジネスニーズとユーザーニーズの対立によって生まれる摩擦を最小限に抑えるためにはどうすればいいか。その答えがぼんやりと見えてきた気がします。どちらが有利という会話ではなく、可能な限り、双方にとっての Win-Win な状態をつくりだすにはどうすればいいか、というコミュニケーションが中心となっていること肌で感じることができています。

視点は違えど、ユーザーの課題を解決しなければサービスは成功しない、という共通認識は保ちつつ、全部まとめてはできないというサービス開発の前提に立つことが最も大事で、「ならばどれから着手していこうか」というその場で発生する会話は対立ではなく、協議に等しくなっていくべきです。ユーザーにとって価値のあるプロダクトやサービスの開発と運営に関わっている人であれば、誰もが望むこと。ユーザーに一番近しい立場にいるデザイナーのキャリアパスの選択肢として、プロダクトマネージャーは全然ありだと断言できます。むしろ、仲間が欲しい。興味があれば、飲みにでも行きましょう。キャリアの原点に立ち戻れる場で。