Xデザイン学校2020:リーダーコースのススメ

目次

はじめに:Xデザイン学校とは?

Xデザイン学校とは、UX、UCD、デザイン思考、サービスデザインなどを軸としたデザインの学びと研究を推進する社会人向けのデザイン学校です。今年で4年目に突入しています。詳しくは「Xデザイン学校2020年コースカタログ(pdf)」を見ていただきたいのですが、Xデザイン学校ではスキルや目的に応じて計6つのコースに分けられています。

  1. ベーシックコース:UXデザインの基礎を学ぶ(申込受付終了)
  2. マスターコース:実践的なUXデザインを身につける(申込受付終了)
  3. アドバンスコース:プロフェショナルスキルや研究スキルを探求する(申込受付終了)
  4. ビギナーコース:初めてUXデザインを学ぶ
  5. リーダーコース:UXデザインのリーダーを目指す
  6. パーソナルコース:個人や3人程度のグループで学ぶ

その中でも (5) のリーダーコースは昨年新設されたばかりの、出来立てホヤホヤのコースです。私は昨年度に続き、本年度のリーダーコースの講師を僭越ながら務めさせていただくことになりました。お声がけいただいた山崎先生に感謝です。
リーダーコースの募集は既に開始しており、7月25日(2020年)が締め切りとなっています。本年度は COVIDー19 の影響で、全てオンラインでの実施になります。

この記事では、Xデザイン学校、特にリーダーコースを受講しようか悩んでいるけど、もう少しイメージを掴みたいと思っている方向けに、非常にざっくりではありますが、私のセッションの様子を掻い摘んでご紹介しますので、ぜひ検討材料としてお使いください!

なぜ、リーダーコースが必要なのか?

発端は、私とコンセントの大崎さん、そしてXデザイン学校の共同代表・山崎先生と座談会をしていたときでした。経済産業省がこの春に公開した「高度デザイン人材育成ガイドライン」にて、ビジネス現場での高度デザイン人材のイメージでも示されているように、

  • デジタルトランスフォメーションへの対応の必要性
  • ビジネス価値の優先度の変化
  • VUCA時代における社会の変化

これらのデザインを取り巻く状況の変化から、リーダーシップが今後のデザイン人材に必要であることが語られるようになってきました。

経済産業省:高度デザイン人材育成ガイドライン 概要版

自分もまだまだ未熟なのですが、みんなで学び合う実験の場として、やってみよう!となったのがリーダーコースが誕生したきっかけです。

一部セッションのご紹介

コンセントの大崎さん、富士フィルム(Open Innovation Hub 館長)の小島さん、Xデザイン学校の山崎先生と試行錯誤した結果、2019年度のリーダーコースでは、私は以下のプログラムを提供させていただくことになりました。

  1. チームビルディングとフィードバック
  2. リーダーシップとファシリテーション
  3. チームワークと意思決定のプロセス

非常に好評だったため、本年度も基本は昨年のを踏襲する予定です。一部いいフィードバックをいただけたので、本年度はもうひとつのコンテンツを追加予定です!
冒頭でも言いましたが、受講しようか悩んでいるけど、もう少しイメージを掴みたいと思っている方!非常にざっくりではありますが、私のセッションの様子を掻い摘んでご紹介しますので、ぜひ検討材料としてお使いください。基本は同じチームで活動を共にしていきます。

チームビルディングとフィードバック

自社に持ち帰ってすぐに適応できる、チーム力を上げるためのアクティビティを実施しました。主にチーム内のコミュニケーションを促進させることが目的です。基本、全てのセッションは同じチームで作業をしていきます。

実施したアクティビティ例:プロジェクトのチームヘルスチェック
医者が患者を診断するかのように、変化に対応できる強いチームをつくるため、チームの「今」の健康状態を測り、調子が悪いところの原因と解決策を話し合います。

リーダーシップとファシリテーション

このセッションでは、チームを導くデザイナーとして求められる、ファシリテーションの重要性とそのテクニックをご紹介しました。
ファシリテーションと一概に言っても、具体的に何をどうするのでしょう?ある程度の型がないと、例えば「ファシリテーションをお願いしてもいい?」と言われても手こずってしまいます。
私が考えるファシリテーションの基本形は以下だと思っています。

  1. アイディアを発散する
  2. 情報を整理する
  3. 優先順位を設定する
  4. 意思決定をする

これに沿って、チームを導くことが大事なんだと思います。

チームワークと意思決定のプロセス

最終回では、チームで効率的に意思決定を繰り返しながらプロジェクトを成功させるためのアプローチをご紹介しました。事前課題として、新しいサービスまたはコンセプトを考えていただき、それに対してプロダクトやサービスを成功させるために、最もリスクのある思い込みを特定していきます。

その後、ある手法(お楽しみ)を使って優先度付けを行い、検証をするための実験を計画してもらいました。いつ、どこで、どんな実験をして、何を得たいのか。これは、プロジェクトチームでプロダクトやサービスを成功させるために必要なアプローチだと思います。

最後に

私が考える、優れたリーダーが大事にしていることは以下かな、と考えています。

  1. チームの心理的安全性を担保し、自身の考えを自由に発疹し、共有できるチームにする
  2. 公正性を大事にし、誰が主張するものであれ、最高のアイディアを求め続ける
  3. すべてを一度にできないという前提のもの、優先度を徹底して一つ一つクリアにする

これに従って、コンテンツを組みました。なかなか盛り沢山で準備が大変でしたが、セッション後に毎回のように懇親会があるのですが、その場ですぐ感想を聞けたり、以前やってワークショップをやってみました!と言ったフィードバックをいただけるのは本当に嬉しく、自分自身にもプラスになっています。
大崎さんや小島さんのセッションも拝聴させていただきましたが、どれもクオリティが高く、完成度がとても高いです。ここまでUXデザインやサービスデザインを、多角的にビジネスの側面から捉える学びの機会はあまりないと思います。

ぜひ、新しい学びを体験してみませんか?